Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「知ってるわ…。
辛かったでしょう?
あなたが…アツシも…どれほどお互いを思い合っていたのか、私は知っていたから…」
ポロッ……
涙が溢れてしまった。
あ…
そうだったのか。
あのポッカリと開いた穴は
この涙で出来た、水たまりだったんだ。
「あれっ!?ケン!
あこはぁー??」
一人でみんなが集まる桜の木の下に来たケンを不思議に思ったさきが聞いた。
「ん?
あぁ、良く分かんねぇけど、昔の知り合いと話したいんだって!
確か…ユミ…さんとか言ってた!」
「はあっ!?何っ…有美ィ!?」
いつも冷静なエリの見た事のない、物凄い形相にケンは一歩後退りしてしまった。
…ジャリッ…
「な…何だよ、エリ!びっくりさせん…」
「どこっ!?
何処にいんのよっ!!」
ケンが話している途中なのに、エリはそんな事におかまいなしだ。
エリはケンの左腕にガッシリと飛び付いた。
「…あの、桜の木の下のベンチ…」
ぐいっ!!
エリはケンの腕をすごい力で引っ張って、そのベンチへ向かって走り出す。
エリの細い体の何処から出て来るのだろう。
男と変わらないくらいの力だった。
「何だよ!エリ!
どーしたってんだよっ!!」
エリに無理矢理引きずられているケンは、力ずくでエリを止めた。
辛かったでしょう?
あなたが…アツシも…どれほどお互いを思い合っていたのか、私は知っていたから…」
ポロッ……
涙が溢れてしまった。
あ…
そうだったのか。
あのポッカリと開いた穴は
この涙で出来た、水たまりだったんだ。
「あれっ!?ケン!
あこはぁー??」
一人でみんなが集まる桜の木の下に来たケンを不思議に思ったさきが聞いた。
「ん?
あぁ、良く分かんねぇけど、昔の知り合いと話したいんだって!
確か…ユミ…さんとか言ってた!」
「はあっ!?何っ…有美ィ!?」
いつも冷静なエリの見た事のない、物凄い形相にケンは一歩後退りしてしまった。
…ジャリッ…
「な…何だよ、エリ!びっくりさせん…」
「どこっ!?
何処にいんのよっ!!」
ケンが話している途中なのに、エリはそんな事におかまいなしだ。
エリはケンの左腕にガッシリと飛び付いた。
「…あの、桜の木の下のベンチ…」
ぐいっ!!
エリはケンの腕をすごい力で引っ張って、そのベンチへ向かって走り出す。
エリの細い体の何処から出て来るのだろう。
男と変わらないくらいの力だった。
「何だよ!エリ!
どーしたってんだよっ!!」
エリに無理矢理引きずられているケンは、力ずくでエリを止めた。