Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「嬉しい時。
悲しい時。
…一緒に分かちあった人は?」

…あっちゃん。

「最後な?

あこの幸せだけを…ひたすらに祈り続けて、願い続けてくれた人は?…誰だった?」

あっちゃんだったよ。

あっちゃん。
あっちゃん。
あっちゃん。

…全部、あっちゃんだった。

笑顔のあっちゃん。
泣いてるあっちゃん。
悔しがるあっちゃん。
照れてるあっちゃん。

ねぇ…あっちゃん?
あこの体は、今、いろんなあっちゃんでパンク寸前だよ……

『…グスッ…ウゥ…ッッ…』
沢山のあっちゃんが涙となってあこの目から溢れちゃったよ。

「…分かったか?
今、あこのココに誰が居るのか!」

トンッ………
ケンはあこの心臓の所を人指し指で軽く押した。

『ケンッ…ごめ……ごめんねぇ…』

分かっちゃったよ、ケン…

あこの心の中には誰がいるのか。

「ジャンケン…しよう!」
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