Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
ケンはもう一度、あこの顔の前にぐうに握った手を差し出した。

『…でもッッ…あこはね…』

もしも、あこが勝ったら?
どうするの?
あこが勝っちゃったら???

「大丈夫だって!!(笑)
俺が絶対勝つから!だって、あこ、ジャンケン弱ぇぇもん!(笑)

俺が勝つから、コレ…またつけてな?」

ケンはにっこりと笑ってピカピカ輝くピンキーリングをあこに見せた。

そうだよね?
だって、あこ、ケンにジャンケン勝った事ないもんね?

大丈夫。

また、そのリングつけるよ。

『…ウン!!』

「じゃぁ…行くぞ?

…最初はグー!!…ジャンケン………」

神様っ!!!!!


ポンッッッ………


神様?
ケンは…何を出した???

あこはチョキを出しました。

ケンは何を出しましたか?


あこはギュッとつむった目をおそるおそる、ゆっくりと開けた。


チョキを出した手が緊張で震える。

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