Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
あこの手を優しく握るその手の温もりが

大好きだった。

いつも、あの角であこを待っているケンが愛しくて、仕方なかった。

あこの小指にはめられていたピンキーリングはいつも輝いていたよね?

あこの幸せが逃げないように…って。

ケン。
ケン。

これからもずっとケンの隣で笑っていれると思ってた。

…昨日、有美さんから真実を知らされるまでは……。

ごめんなさい。
ごめんなさい。

大好きだった。
大好きだった。

バイバイ。
ケン…


神様…
ケンに世界一の幸せを降り注いで下さい。

お願いします。


…そして、あこは夢中で走り続けた。

あっちゃんのいる病院へ………
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