Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
大きな波の音が響いてる。

なのに、あっちゃんの鼓動の方が大きく聞こえて来る。

あっちゃんの胸は、海みたい。

大きくて、広くて、吸い込まれそうになる。

男の人の胸って、こんなに広いんだぁ…
温かいんだ、安心するんだぁ…。

でも、それは、他の誰でもない…あっちゃんだから。

沈黙が流れる。

唯一、聞こえて来るのは、波の音と、あっちゃんの鼓動だけ…

トクン、トクン、トクン、トクン…

急に、あっちゃんの鼓動が早く走り出した、その時だった。

「…好き…だ。」

『…へ?』

何?何だって?何て言った?

何が何だか、さっぱり状況が把握出来ない。

頭の中は真っ白だ。

真っ白になる…ってゆうのは、こういう事を言うのか…

よく話で聞くし、本で読んだ事もある。

でも、実際体験したのは初めてだった。

「だから…俺、初めて会った日から、あこの事頭から離れなくて…すげぇ惚れてる。」

『…え、えっ…あ、うん…。』

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