Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「あこ!!」
あっちゃんだ!
来てくれたんだ、良かった…
『…あっちゃ…』
あこは、動けずに、地震の激しい揺れに身を任せる様に、毛布にくるまって震えていた。
あっちゃんが戻って来てくれなかったらどうしようって思ってたよ…でも来てくれた!!
クローゼットが、ギシギシと音を立て始めた。
『あっ…』
激しい揺れの中、あっちゃんは、毛布ごとあこを持ち上げた。
「しがみついてろ!」
『うん!!』
あこを広い肩に担いで、また階段を駆け降りる。
ギュッ
あこは、とにかく、ひたすらあっちゃんの肩にしがみつくしかない。
「アツシ、早くしなさい!!」
「兄キ!!」
下へ降りると、玄関先で、あっちゃんを何度も、何度も、呼んでいる声が聞こえた。
「おー!うるせぇ、今出る!!」
あっちゃんは、あこを毛布ごと担いだまま、玄関を裸足のまま飛び出した。
グラグラグラ…グラ…
すると、徐々に揺れはおさまって行った。
…シーン
今までの激しい揺れが嘘だったみたいに、辺りが静まり返った。
完全に揺れがおさまった、その時だった。
「…あら?どちら様?」
あっちゃんの肩にしがみついていたあこは、ハッっと我に返るなり、その優しい声がする方を見た。
『あっ…あのっ…』
あっちゃんだ!
来てくれたんだ、良かった…
『…あっちゃ…』
あこは、動けずに、地震の激しい揺れに身を任せる様に、毛布にくるまって震えていた。
あっちゃんが戻って来てくれなかったらどうしようって思ってたよ…でも来てくれた!!
クローゼットが、ギシギシと音を立て始めた。
『あっ…』
激しい揺れの中、あっちゃんは、毛布ごとあこを持ち上げた。
「しがみついてろ!」
『うん!!』
あこを広い肩に担いで、また階段を駆け降りる。
ギュッ
あこは、とにかく、ひたすらあっちゃんの肩にしがみつくしかない。
「アツシ、早くしなさい!!」
「兄キ!!」
下へ降りると、玄関先で、あっちゃんを何度も、何度も、呼んでいる声が聞こえた。
「おー!うるせぇ、今出る!!」
あっちゃんは、あこを毛布ごと担いだまま、玄関を裸足のまま飛び出した。
グラグラグラ…グラ…
すると、徐々に揺れはおさまって行った。
…シーン
今までの激しい揺れが嘘だったみたいに、辺りが静まり返った。
完全に揺れがおさまった、その時だった。
「…あら?どちら様?」
あっちゃんの肩にしがみついていたあこは、ハッっと我に返るなり、その優しい声がする方を見た。
『あっ…あのっ…』