Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
すると、あっちゃんは、やっとこの状況を理解した様に言った。

「お~そうだった!!
ババァ、卓!コイツは“あこ”って名前、俺の彼女だから!

昨日は遅くなったから泊めた!」

あっちゃんが簡単に説明すると、あっちゃんのお母さんも直ぐに理解してくれた様子。

あっちゃんと同じ、優しい笑顔になった。

「まぁ!そうだったのねっ?アツシに担がれて出て来た時は、さすがに驚いたけど、フフッ…

そう、あこちゃんって言うのね?」

目尻が垂れ下がって、八重歯がチラッっと顔出した。

彼と同じ笑顔だった。

『すっ…すみませんっ!!驚かせてしまって…挨拶もまだしてないし…』

あこは、あっちゃんのお母さんに向かって、ペコッっと頭を下げた。

「兄キィ~いつの間に女出来たんだよ~?」

ニタニタと笑いながら、あこに近付いて来たのは、あっちゃんに良く似た男の子。

あっちゃんの弟の“卓”だった。

『…こんにちはぁ…』

今度は、卓に向かって軽く会釈をした。

あっちゃんて、弟居たんだね!
< 83 / 376 >

この作品をシェア

pagetop