Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
あっちゃん程ではないけれど、背が高い。

目がキリッっとしていて、でも、あっちゃんを幼くした感じだ。

髪の毛は、あっちゃんと正反対で少し長めの髪で、無造作にワックスでセットされていた。

「へぇぇ!ちっちゃい!!」

卓は、あこを物珍しそうにジロジロと見て来る。

「コラ!あんま見てんじゃねぇよっ!」

あこの目の前に、あっちゃんの広い背中が塗り壁の様に立ちはだかった。

「ハハハッ、悪ィ!兄キの彼女に手ぇ出さねぇよ!」

『プーッ!ヒャハハハ~!』

あっちゃんを見て、つい笑ってしまった。

だってね…あっちゃんの耳、真っ赤に染まってるよ?

「うるせぇっ!あこ、お前も…笑ってんじゃねぇよっ!!」

「あ、ほらほら!まったく…地震もおさまったみたいだし、家に入りなさい!

…あなた達、裸足のままじゃないのっ!!」

あっちゃんのお母さんが、あっちゃんの足元を指差しながら笑った。

「「「あ…」」」

あこ、あっちゃん、そして卓の声が重なり合ってしまった。

確かに…3人共裸足のまま、コンクリートの上に立ってる。

「フゥ…まったく!

…さぁ、あこちゃん、中に入って?」

『はぁい!お邪魔しますっ…』

あっちゃんのお母さんは、優しく微笑みながら、あこに手招きをしてくれた。

そんな、あっちゃんのお母さんの笑顔は、あこの緊張の糸を解いてくれた。

良かったぁ、優しいお母さんで!

「朝ご飯、まだよね?あこちゃんの分も作るわねっ!!」
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