Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
そう言うと、あっちゃんのお母さんは、急いであこの分の朝食を追加して作ってくれた。

『わぁ~美味しそ~!!』

食卓に並んだのは、温かい焼きたてのパン。

シーザーサラダに、黄色の目玉が2つの目玉焼き。

目玉焼きの下には、こんがりと焼かれたベーコンが2枚。

ミルクたっぷりめのカフェオレ。

『いただきま~す♪』

まるで、本当の家族の様な食卓の場に、あこは自然と溶け込んでしまった。

『おばちゃん!お皿洗うの手伝うよっ!!』

お皿を洗っているおばちゃんの横に、駆け寄った。

「あらぁ、いいのよ!あこちゃんは座ってて!!」

もうこの数十分の間に“おばちゃん”と、呼べる位仲良しになった。

「そーだよ!あこ姉、ババァにやらしとけって!!」

『“ババァ”って言うなっ!!卓ちゃんのお母さんでしょっ!!』

あっちゃんの弟の卓ちゃんは、思った通り人なつっこい男の子だった。

あこの方が年上だから“あこ姉”。

卓の事は、可愛い弟みたいだから“ちゃん”を付けて呼ぶ事にした。

…そう呼び合う位、仲良しになった。
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