Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「何泣きそうな面してんだよ、ばぁかっ!!」

『だってぇ…』

あっちゃんは寂しくないの?

あこは、こんなにも寂しいのになぁ…

男の人は寂しくなったりしないのかな?

女の子とは違うのかな?

「あこ?もう会えねぇわけじゃねぇだろ?

俺達は、昨日までと違うだろ?…あこが会いたいなら直ぐに飛んでってやるよ!!」

『うんっ!!』

そうだよね?
もう、“友達”じゃないんだ。

あっちゃんは、あこの彼…大好きな人。

また、わざわざ浴衣で帰るのもバカみたいだったから、ちょっと大きく過ぎるけど、あっちゃんのスウェットを借りて帰る事にした。

「あら?あこちゃん、帰っちゃうのっ?」

晩御飯の支度をしていたおばちゃんが、2階から降りて来たあこ達に気付いたのか、キッチンからエプロン姿で出て来てくれた。

キッチンからは、お味噌汁のいい香りが漂って来た。

『うん、お邪魔しましたぁ~!』

あこは、おばちゃんに向かってペコリと頭を下げた。

「そう…残念。
また来てちょうだいね?」

おばちゃんは、眉毛を八の字にして、残念そうに…でも、あこに優しく微笑んでくれた。

『うんっ!また直ぐに来るよ~アハハ~♪』
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