不思議の街の不思議な話
移動した先の場所は、さっきの場所から300メートルほど離れた人気のない広場の隅だった。
「ごめん。居心地悪かったでしょ。」
ブランが申し訳なさそうに言ったので、私は首を振った。
ブランは私の瞳を見ると、ゆっくり話し始めた。
「...そろそろオレのこととか、話そうと思う。」
そう言って、また私の手を引く。
「とりあえず、歩きながら話そうか?」
そしてまた、この困ったような笑顔だ。