不思議の街の不思議な話
「レイリー!」
「仕事中だ!」
強く言われて私は押し黙る。何だこの子供は。
彼は誰だというのか。
口が悪くてがめつくていたずら好きで、少し生意気。それでいて部屋の趣味はなんかファンシーで、無邪気で、天使で、ちょっとぶりっ子。
私の知っているレイリーはそんな、ちょっとマセてるけど普通の子供のはずだった。
それなのに…
今目前で胸ぐらを掴んで取り立てているこの子供は誰か。
その目は殺気を秘めている。