甘々なボスに、とろけそうです。
「男なんて、真面目ぶってようが頭の中エロいことでいっぱいだからね」
(……!!)
「友達の境界線なんて、あってないようなものだよ。いつ男女関係に発展するかなんてわかったもんじゃない」
「それでは、新條さんは、男女の友情は成立しないと?」
「もちろん。男女が2人でいれば立派なデートだし、めかし込んで会いに来るってことは、抱かれてもいいってことでしょ。付き合っていようが、いなかろうが」
きょ、極端すぎる。
「新條さんは依頼人のことも、普段そんな目で見てるんですか」
「あぁ、これはプライベートの話だよ。仕事にはそういうの一切持ち込みたくないから。どんなに美人でも、クライアントとは絶対に関係もたないし」
……そこは、一線引いているのか。ウィルくんにも、そうしてもらえると助かる。
と、1つの疑問が浮かぶ。
「その理屈だと、私と今こうしているのは完全にプライベートですよね。でも、デートじゃないです」
どうも納得がいかず、反論してみた。やはり、男女の友情は成立するのでは。こうしたお茶仲間みたいな、そういう友達は世の中に無数にいるはずだ。
どうだ、とドヤ顔で新條さんを見たのも、つかの間。