甘々なボスに、とろけそうです。


(なんだったんだ、今のは……)


〝大人になったら〟


……私はもう成人していますが。


(み、耳を……!!)


噛まれたところが、熱い……。

たった今、あのインテリ眼鏡は、私の中で〝変態眼鏡〟へと降格した。

もう、二度と、会いませんように。


エレベーターから降りたところには、受付があった。綺麗なお姉さんが、カウンターに数人。

周囲には待合のような、ソファとテーブルのあるスペースもある。


そうか、きっとここは兄への会社の受付。だから田中さんは、まず27階に行くよう言ってくれたんだ。


(んん?)


私くらい……いや、それ以上に、このビルに馴染んでいない人を見つけた。

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