甘々なボスに、とろけそうです。


「ミーコ、猫プリ知ってるの?」


知っているなんて、生ぬるいもんじゃない。

……ドハマりしている。

それはもう、毎月のバイト代の一部を、このゲームの課金に割り当てているほどに。


でも――


「かなり有名ですから……名前程度は」


「やったことはー?」


「ない……です」


猫プリユーザーであることは、人に話したことがない。

現実の恋をしている大学の友人を相手に、熱くゲームキャラ――それも擬人化した猫に本気でときめいているなんて、口が裂けても言えないからだ。


理解してもらえなくて、いい。

私の楽しみの1つとして成り立っていれば……それでいい。

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