甘々なボスに、とろけそうです。



「惚れ直したよ、ミコ。お前は……なんて可愛いやつなんだ」


(……!?)


「いいか室井。ここは――ミコの隣は、俺専用だ。二度と座るな」


「そんな無茶な。大学でも、隣に誰か座ることくらいあるでしょうに」


室井さんのおっしゃるとおりです。そんなの無茶ですよ、ボス……!


「室井、頼んでいた物はできたんだろうな?」


「もちろんです。ここに」


そういうと、室井さんが、ボスになにか渡した。


「受け取れ、ミコ」


ボスが、首からなにかをかけてくれる。ネックストラップだ。その先には……


「これ、社員証ですか!?」


もうできたの? って、結局雇ってもらえるの!?


「ちょうど人手の足りない仕事があってな。ビルの手伝いをしてもらえると助かる」


「ビル……?」


「ウィルのことです」


と、室井さん。


「ウィリアム――愛称、ビルともウィルともいいますので」


なるほど。ウィリアムくんって名前だったのか、あの子。


「日給1万、あとはインセンティブ。それでもいいか?」

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