甘々なボスに、とろけそうです。


(え……)



私に、ボスが、夢中に?


「……どうして、個人的にプレゼントなんか」


「は?」


「それも、親しくないのに」


「……よくわかんないけどさぁ。そんなの、1つしかないでしょ」


「1つ?」


「下心なくちゃ、男は女にものなんて送らないよ」


(!?)


「その服も靴も鞄も、ブランド物だよね。どこのオッサンにプレゼントされたか知らないけど、君が狙われてるのは確実でしょ。せいぜい、喰われないように気をつけたら」


くっ……喰われる……?

ボスに? わたしが!?


「それとも、もう喰われちゃった?」


「そ、そんなわけないでしょ!」


「ふーん。じゃあ……僕のものにしちゃおうかな」


(!?)


「今朝見たときは、まだまだ子供だなーと思ったけど……いいね、君。なかなか、そそられる」


いやいや。なに言っちゃってるんですか!!


――エレベーターが、28階に着く。

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