甘々なボスに、とろけそうです。


(なぜボスの家にあるの?……選びに行くの?)


「……ねぇ、ミーコ。どうして嘘ついたの」


(……!)


「ボク、襲いかかったのに。正直に話せば良かったんじゃない?」


「だって、そんなこと言えば……険悪なムードになるかなって」


「なっただろうね」


「だ、だから。もう変なことしないでね」


私のことで、2人に喧嘩させてしまうのは嫌だし。それにウィルくんにも、これに懲りて、変なイタズラはせずに心をいれかえてもらえればいいなと……


「その服とか、ボスにもらったんだ?」


「うん、そうだよ」


「ボスからなら……もらうんだ」


「え?」


「ミーコさぁ。ボスの秘書でもやってれば?」


「な……なんで、そんなこと言うの? 私は、ウィルくんのそばでなにかできることがあるなら、したいなって思っているのに……」


「帰る」


(えぇ……!?)


ウィルくんはヘッドホンを耳にかけると、『待って』という私の言葉を無視して部屋を出て行ってしまった。

嘘でしょ……?

どうしよう。どうしよう……!!

ウィルくんのこと、怒らせちゃった……。


< 97 / 194 >

この作品をシェア

pagetop