私の家は52F!?〜イケメン達と秘密のシェアハウス〜
買い出しから帰ってきて、吉伸と一緒にカレーを作る。
料理はしないと言っていたが、手先は器用なようであずさよりも丁寧に野菜の皮をむいていく。
昨日は気が付かなかったが、キッチンには小さなテレビが備え付けられていた。
何となくニュースを流しながら、雑談しつつ料理をする。
「しまった。今日の動画これにすればよかったかな」
「あはは。そうですね。カレーを作るぜ!みたいな」
「そうそう」
二人でケラケラと笑いながら料理を作っていると、なんだか新婚みたいだなと思ってしまう。
「……」
「なんだか、新婚みたいだね」
思っていることを当てられてしまい、あずさは顔が熱くなるのを感じた。
「……そうですか?」
「あれ?あずにゃん、顔があかーい。かわいいな。源之助の彼女じゃなかったら、俺手出しちゃうよ」
ケラケラと笑う吉伸。
「彼女なんかじゃないですよ!」
「え、違うの?」
「違いますよ!居候させてもらってますけど……。源之助さんいい人ですけど……」
何で、こんな風にしてもらっているのかが分からないし、いい人ではあるのだがあまり真剣さはない。
けれども昨晩抱きしめられた時に、なんであんなに安心してしまったのだろう。
「そうなのか……。じゃあ、なんで光之助さん来たんだろう?」