私の家は52F!?〜イケメン達と秘密のシェアハウス〜



昨夜未明、B.C. square 研究所にて謎の爆発事故が起きました。


責任者である松平健一さんは爆発に巻き込まれ死亡。


出火の原因はマッチの残骸が残っていたことから、灯油をまき散らしマッチを落としたとのことですが、研究所には引火して爆発などが起こるような物は、その部屋には置いていなかったとのことです。


警察は何らかの事件性があるとみて、捜査を続けています。


続いてのニュースです。



「うわぁあ……こわ」


歯磨きをしながら吉伸が眉を顰める。


「本当ですね……」


あずさも朝ごはんとお弁当を作りながら、吉伸の意見に同意した。


「だから、夜中に源が呼び出されてたのか」


納得したように吉伸が言った。


研究所が爆破されたことで、享も光二も源之助も不在だ。


少しでも役に立てたらとお弁当を届けようとしているのだが、届け先はどこに行けばいいのだろうか。


しかも、あずさは今日も仕事だ。


「ああ、俺が届けてやるよ」


爽やかな笑顔で吉伸は言った。


盗聴器問題も片付いていないまま、次々と問題が勃発する。


「あずにゃんも気を付けろよ」


「はい。ありがとうございます。でも私の職場、ここの2階ですし」


「しっ……!」


盗聴器を警戒してか、あずさの口を軽く塞いだ。


メモで「特定の場所は言わないで」と書かれ、頷く。


「仕事が終わる頃、迎えに行くから」


まるで恋人に言うかのように、優しい口調で吉伸はあずさに言った。


これ、勘違いする女の子多いだろうな。


素直な感想を抱きつつも、先日麗華に誘拐されているので大人しく了承する。



< 57 / 94 >

この作品をシェア

pagetop