私の家は52F!?〜イケメン達と秘密のシェアハウス〜
「まあよい。あのお嬢さんは少々ヒステリック気味だったしの。あんなん家にいたら、帰りたくなくなるわ」
「……はあ」
呆気ないお許しに、肩ひじを張っていた源之助は一気に力が抜ける。
「そんなことより、今後どうするかだ。先は考えておるのだろうの?源之助」
「もちろんです」
現総帥、松平八之助(まつだいら はちのすけ)の言葉に、源之助は頷いた。
「お待ちください!おじい様!」
光之助が源之助を押しのけて、前に出る。
「総帥と呼ばんか、バカ者め」
「総帥!この男が選んだ女のせいで、うちの財閥は破滅しそうなんですよ?それなのに」
「女一つで破滅するほど、うちの財閥は弱くないわい」
睨まれ後ずさりをする光之助。
「……」
「まあ、早く会議じゃ。こんなところで立ち話もなんだからな」
その男の静かな言葉に、何人もの男が続くのだった。