私の家は52F!?〜イケメン達と秘密のシェアハウス〜
「あの老いぼれめ!」
55階にあるラウンジで一人、光之助が酒を飲んでいた。
散々恥をかかせやがって。
「これ以上は身体によろしくありませんよ。そしてそろそろ閉店です」
ラウンジに残っているのは光之助一人。
圭が静かに告げると「俺のことは俺が決める」と冷たく言い放つ。
「残りはお部屋にお持ちいたしましょう」
「なあ、なんであの老いぼれは俺を選ばなかった」
「……」
「あいつなんかよりも、ずっと能力があるのは俺だった」
「……」
「努力だってしてきた。なのに何故だ!?」
テーブルをドンと叩き、突っ伏す。
「光之助様」
「……なあ、お前は俺の事どう思う?」
「……」
「……」
「……相当、お酒が身体に回っていらっしゃるようですわ。あなたのような方が私に評価されて満足されますの?」
「確かにな」
フフと笑って、光之助は席を立つ。
「残りは部屋に持ってきてくれ」
「招致いたしました」
「あと、そうだ」
「はい」
「そろそろ、このビルから移動したいと思わないか?」