私の家は52F!?〜イケメン達と秘密のシェアハウス〜
目が覚めて、部屋を出る。
源之助の姿はもう既になかった。
本当に数時間しか寝ていないのだろう。
むしろ一緒に寝てしまってよかったのだろうか。
シンプルな彼の部屋にあるローテブルの上にメモが残っており「オムライスね!あずにゃん」という文字を見て、思わず笑ってしまった。
リビングルームに出てお弁当の準備をしようとしていると、「お赤飯?」と悪戯っぽい表情で動画編集をしている吉伸に言われた。
「なんですか?」
「朝から源が騒いでたからさ。あずにゃんと一晩を共にしたって」
「……」
あの男はなんて口が軽い男なのだろうか。
オムライスじゃなくて、チャーハンに変更してやろうか。
「なんもしてないですよ」
「お。でも一緒に寝たんだ」
「吉伸さん?」
「はいはい。悪かったよ。からかって」
両手を上げて服従のポーズをとる吉伸に「今日もみなさん忙しいですかね?」と言う。
「まあ、後少し時間はかかるだろうけどね。今日はちょっと俺も事務所に行かなくちゃいけないから、迎えは行けないと思うけど大丈夫?」
「大丈夫ですよ。じゃあ、お弁当だけ作っておくので、届けるのだけお願いしてもいいですか?」
「ん。了解」