私の家は52F!?〜イケメン達と秘密のシェアハウス〜
「じゃあ、次に狙われる可能性のある場所は?」
「B.C. square発電所じゃないかな?うちの20%の利益はそこから得ている」
光之助が神妙な表情で言った。
「……兄さん」
「源之助。俺は、そう思っているだが、お前はどう思う?」
「このビルって可能性もあるんじゃないかと思っている」
真剣な表情で源之助が言うと「根拠を」と言い放たれる。
根拠と言われても、なんとなく漠然とした不安が源之助の中にあった。
それだけの理由だった。
「わからないけど、嫌な予感がする」
「そんなスピリチュアル的な考えで、財閥だけでなく多くの人間の命を犠牲にするのか?」
「そういう訳ではないですが、何か嫌な予感がするんです」
「くだらない。お前は本当に財閥の数字を見ているのか?子供のごっこ遊びじゃないんだぞ」
「もうやめんか。みっともない」
八之助が眉を顰めて光之助をたしなめた。
「申し訳ない。刑事さん。金は積む。エネルギー研究所とこのビルに警戒態勢を張ってくれんかの?可能性があるところはしらみつぶしにしていかないと、後になってからじゃ遅いからの」
「招致しました」
八之助の注文に、霜月が静かに答えた。