私の家は52F!?〜イケメン達と秘密のシェアハウス〜



「源之助の夕飯は随分と可愛らしいのお」


昼は食べ損ねたため、夕方になって源之助はあずさの作ったオムライス弁当を食べていた。


ケチャップで「がんばれ」と書かれている。


それを丁寧に残しつつ、周りから食べていると「本当に幸せそうだな」と享が苦笑しながら言った。


「でも、源之助。なんであんなところで勘なんて言葉を言ったんだ?お前らしくもない。あえて、兄貴煽ってどうする」


光二の言葉に源之助はオムライスを頬張りながら「様子を見てただけだよ」と答えた。



「様子を見るってどういうことだよ」


「だから言葉通りだよ。あまりにも知り過ぎているからさ。どこまで考えているんだろうって」


「お前。まさか、自分の兄貴疑ってるのか?」


「そう考えるとすべて上手くはまるんだよ。あの刑事さんもうっすら気が付いてるんじゃない?あの霜月さんって方」


静かに答える源之助に「切ない話だの」と八之助は言った。


「優秀な孫なんじゃが、心が未熟での。全ては教育した我々のせいじゃ。もしこの話が本当でも、源之助。光之助だけはお前の血を分けた兄弟だ。見捨てるなよ」


「……分かってるよ。総帥」


「こんなプライベート空間ではじいちゃんって呼んでくれてもいいんだぞ。最近うめちゃんが冷たくての。愛情に飢えているんじゃ」


「うめちゃん……って誰だ」


享が光二に耳打ちすると「ばあちゃんの名前だろ」と答えた。


確実に源之助は八之助のDNAを受け継いでいると確信する二人だった。



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