私の家は52F!?〜イケメン達と秘密のシェアハウス〜
トランシーバーで連絡を取った「あずにゃん見つけたんだけど、爆弾と一緒だった」と伝えると機械の向こう側が一瞬騒がしくなった。
『どういうことだよ』
「繋がれちゃってるっぽい。彼女の心拍数に合わせてカウントダウンしてるんだけど、勝手に取った場合どうなるかわからないからさ」
享に真剣に説明する源之助。
『まずドライバーとハサミを持って来れるか?』
享の言葉にあずさは「まさか、ここで解体するんですか?」と驚きの声を上げる。
電子音が早くなった。
「マイスイートあずにゃん。興奮しないでリラックス。よかったら、僕らのベッドで一緒に」
「ふざけてる場合じゃないでしょ!バカ!」
ドライバーとハサミとなぜか食べ物を持ってきた源之助が楽しそうに「享、今から画像送る」と言った。
『お前ら……』
なぜか源之助が送った画像は二人のツーショットだった。
しかもあずさはげんなりした表情で横を向いている。
「あ、ごめん。あまりに嬉しくてつい」
『つい。じゃねえ!真面目にやれ』
享に叱られて源之助は爆弾を開き、その中身の写真を送った。
『ああ、全部切れば止まるやつだ。ただでかいな。こないだニュースでやってた薬品が入っているやつだろ。ここで一気に使ってくるなんて相当犯人はこの男が嫌いなんだな』
「ああ、俺の事?間違いない」
明るい声で言う源之助。
「……」
不安そうに見ているあずさに「お腹すいたら食べていいんだからね。飲み物は少し飲んで」と頭を撫でて源之助は囁いた。
極度の緊張状態にいたあずさを励まそうとしているようだ。
『まずは、周りの緑のコードから。20分で終わらそう』