僕と彼女の77日間
死んでも死にきれない理由
それは、
葬式の日、僕の前では泣かなかった強い彼女が僕の前で初めて泣いた、幼なじみで高2の4月、付き合い始めた彼女、佐々木若菜(ささき わかな)のことが心配。
ただそれだけだ。
まだ僕と若菜の人生が混じり合い始めた直後の出来事だった。
僕はずっと若菜が好きだった。
そんな若菜からの告白は僕の17年という短い人生にとって、高校に受かった時よりテストで1番いい点数をとったり、そんなことよりも本当に一番嬉しい出来事だった。
若菜は僕のことをずっと好きだったのだと言ってくれた。
だからこそ残した彼女のことが心配だ。
若菜は明るくていつも笑ってて、僕の前ではいつだって強い女の子で、僕にとっては太陽そのもので、でも誰にも言えない弱さとか悩みを抱えてる女の子だと思う。
これまでは僕が隣にいた。
でもこれからは隣にいてあげられない。
残された77日間全てを若菜にかけると決めた。
若菜に使うと決めた。
若菜には若菜にふさわしい弱さも見せられるような新しい彼氏を見つけてあげたい。
辻井智
人生最大、最後のミッション
絶対にクリアしてみせる!!
僕はそう心に決めたのだ。