僕と彼女の77日間
僕はびっくりして彼女を見た。
「.....僕が見えるの?若菜」
そう若菜に話しかけたものの、驚きが隠せない気持ちと、事故で僕が死んでしまったというのはかなり大袈裟なドッキリだったりしてなどという期待の気持ちと、僕の中にはそんな二つの気持ちがぐるぐる回っていた。
でもそんなはずはない。
若菜の目には確かに僕が映っていて、でも僕が事故で死んだというのも紛れもない事実なのだから。
とすると、
若菜には
幽霊になった僕が見えている??
「智、智だよね見えるよ見える。なんで???
幽霊になっちゃったの?え?なんでじゃああたしに見えるの??」
若菜も僕と同じでかなり混乱している様子だった。
17年間ずっと若菜と過ごしてきて
若菜に霊感があるなんていう話聞いたことなかったし彼女はむしろ鈍感すぎると言ってもいいくらい鈍感だったはずだ。....僕の知る限り。