華園のプリンセス
3姉妹side
「このスープ見てる限りではすごい色しているよね。」
「きっと大切な物が見えてくるって言っていたけれど…」
「随分怪しいわよね。」
「な、なんか急に怖くなってきた。」
「そうかしら?私には、願いが叶う魔法のスープにも見えるけど?」
「魔法のスープか…」
夢があるなぁ。
ジュエリーのことはまだよく分からないままだけどマーメイのお陰でこの修行の目的を思い知らされた。
どんなに困難な状況であっても乗り越えていける自信が私には足りない。
ただあやふやに探していてもちうさ見つかるはずないよね。
「お姉ちゃん達は、目標ってある?」
「デンファレ…?どうしたのよ急に。」
「そうね。私は妖精になりたいのはもちろんだけど、妖精になった後あのフラワーガーデンを昔みたいな色鮮やかな場所にしたいな。」
「フラワーガーデンっていつも姉様が花をつみに行っている所?」
「そうよ。今のままでもじゅうぶん綺麗だけどまだ足りないのよ。」
「そうなんだ…。お姉ちゃんは?」
「私は…そうね。妖精になって自分の国を築きたいわ。妖精になれたら女王にもなれるし、自分の国で大切なものを見つけたい。」
やっぱりお姉ちゃん達は大きな夢を持っている。
それに比べて私は…お母さんみたいな妖精になりたいと言うだけでお姉ちゃん達みたいに大きな夢があるわけでもないし、第一こんな私がお母さんのようになれるかどうかも分からないのに。