華園のプリンセス



「そういえばそろそろデンファレの誕生日だったわね。」



「うん。私もやっと12歳なんだよー!」



「デンファレが12歳になったら3人で妖精の修行に行くんだったわね。今から準備しておかなくちゃ。」



私の誕生日はあと3日後。




妖精の修行に行けるのは12歳になってからというこの国の決まり。





修行はこの国のシンボル、ジュエリータワーの鐘を鳴らすこと。




意外と簡単に思えるでしょう?それが簡単じゃないの。



ジュエリータワーの鐘を鳴らすには、伝説のジュエリーを4つ集めないといけないの。




今までこの国の人たちは妖精になるためにそのジュエリーを探しに行ったんだけど見つけることはできなかった。




けれど1人だけ伝説のジュエリーを見つけて持って帰った人がいた。




そして初めてジュエリータワーの鐘を鳴らした。





そう、その人が私達のお母さん。






今まであ母さんしか見つけたことがない……
幻の輝き。





私は絶対に見つけたい。

そして立派な妖精になるんだ!




「妖精にならなくちゃ。」



「3人でこの国に持って帰ろう。伝説のジュエリーを」
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