華園のプリンセス
私達はマーメイに貰ったスープを飲んだ。
だけど特に変化はおこらない。
「やっぱりただのスープなのかしら?」
「そんなはずないよ!マーメイだって言っていたじゃない。決して諦めてはダメだって。自分を信じろって」
「そうよね。きっと何か…」
「さっきから思っていたのだけれどこの部屋…すごく空気が重たい。」
「そうね。」
部屋を見回すと窓が沢山並んでいる。
私達が今いる場所から数メートル先の窓が空いている。
そして…静かな風が私達に語りかける。
『己の思う道を行け』
マーメイがくれた言葉。
決して楽な修行ではない…。
そんなこと分かってる。
修行が楽だなんて思ったこともない。
やっぱり苦しいことも沢山あったし、辛いことだって沢山あった。
けど、私は1人じゃない。
それが一番心強い。
私は妖精になりたい。
この夢を叶えるためにもトパーズだけは許さない。
絶対に……