華園のプリンセス
出発の時
3日後。
私の誕生日がやってきた。
「お誕生日おめでとうデンファレ!」
「ありがとう。リンドウ」
リンドウは、私の心友。
いつでも私を元気づけてくれる大事な人。
「ガーベラ、フリージア久しぶりね」
「あら、リンドウ。元気だった?すこし前まで病気をしていたとデンファレに聞いたけど…」
「もう大丈夫。3人が贈ってくれたチューリップの花が随分と効いたから。」
「それは良かった」
「ありがとう」
「デンファレ、フリージア明日の朝出発するのよ?まさか忘れていないでしょうね?」
「忘れている訳ないでしょう?私達の大切な修行なのよ」
「やっぱり噂は、本当だったのね。3人が明日から修行へ行くこと。」
「ええ」
リンドウは私達に小さな包を渡した。
「これは…?」
「お守り!皆絶対に持って帰ってきてね。そして私に見せて!3人が妖精になった姿を。」
「うん!!私頑張るね」
沢山の人に紛れたパーティー会場の奥から1人の男の子が顔を出す。
「サファイア。来てたのね」
「当然だ。デンファレの誕生日パーティーなんだから」
サファイアはこの国と繋がりが深い外の世界の王の息子。
だから私達とは幼い頃からの付き合いだ。
サファイアは、15歳だから私より3つ年上なんだけど……
1番私の事を大事に思ってくれている。
私にとって大事な人なんだ。