華園のプリンセス




パーティーが終わった後サファイアを送るため華の庭園まで来ていた。






「デンファレ、頑張れよ」





「うん。頑張る」





私は零れそうな涙を堪え精一杯の笑顔をつくった。







「行ってきます!」






朝日が華の庭園を明るく照らしている。
華たちがキラキラしていて、まるで宝石みたい。





いよいよだ。






「デンファレ準備は出来ているの?」







「お母さん!」






お母さんは小さなペンダントを私にくれた。





「これ、お母さんのペンダント…。いいの?」






「ええ、デンファレも12歳になったことだしいいでしょう?」





「ありがとうお母さん。私頑張るからね」






「あんまり無理はしないでね。デンファレはお姉ちゃん達とは違って頑張りすぎちゃうところがあるから。」





3姉妹の中で私は確かに突っ走っちゃうタイプ。
だからこそ、修行の時はお姉ちゃん達と協力して頑張らなくちゃね。





「大丈夫だよお母さん。私がお姉ちゃん達を守るから!」






「ほら、無理する気満々じゃない。デンファレ……」






「あ、ごめんなさい。」





「ふふふ。いいのよ…ところでデンファレは花言葉を知ってる?」






「花言葉??」





「ええ、もちろんあなたのよ」






「私の名前が花の名前だってことは知っていたけれど、花言葉までは知らないわ」






「花の名前なのはあなただけじゃないのよ。ガーベラ、フリージアそして私も皆花の名前なの。デンファレの花言葉は、思いやり、まごころ。」






「思いやり…まごころ?」






「えぇそうよ。思いやりのある優しい子になってほしい。ありのままの心を持った子になってほしいそう思ってこの名前をつけたのよ」






名前の由来…初めて聞いたな。
〝デンファレ〟
私の名前にこんなに深い意味があったなんて。





私は自分の名前に誇りを持った。
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