タイムリミットは君にサヨナラをするまで。

「ギャーー!助けてくださいいいいひぃっ」


青い扉まであと2歩のところで突然飛び出てきた白い物体に目を丸くさせた。


速くて見えなかったけど、小さくて白かった……?


白いのが向かった方へ振り向いたけどそこには誰もいないただの雲の世界だった。



「こんのっ逃げヤがったなあ!オレをナメんなよおおお!」


部屋の奥から太く低い声が聞こえてそれがだんだん近づいてくるのが分かった。


唾を飲み込んで、ファイティングポーズをとる。


その手は小刻みに震えてる。

不審者ぐらいやっつけられるんだから。怖くないし!一発かませばいいんだ。


近づく足音に耳を澄ませ、さらに握りこぶしを作った。



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