タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
触り撫でまくりたくなる衝動に耐えつつ、私たちは私の家となる場所へ移動してきた。
「で、なんでゼテルアさんはウタくんを追っかけ回していたの?」
テーブルを挟んだ向かい側に座らせられているその人に向かって腕を組みながら鋭く問い詰める私は、すっかりウタくんの味方だ。
『ちゃん』から『くん』に変わったのは彼からのお願いで。
それはもうキュンキュンしまくりだった。
ウタくんは私の隣で同じように腕を組むから思わずニヤけそうになる。
でも我慢する。
これがなかなか手強いんだよね。
「酷いと思うよ?こんな可愛い子をさ追いかけ回すなんて。神様だからってやっていい事と悪い事があるでしょ?」
「……はい」
「今度ウタくんをいじめるようだったら、私が許さないから」
そう断言すると、肩を落として項垂れた。
かと思いきや、ウタくんを睨みつけるゼテルアさん。私は見逃さずビシッと指摘する。
「何よ、もうすっかりウタちゃんの味方になっちゃって」
「だって可愛いんだもん!」
「はぁ……まったく」