タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
教室に着くと、歩未としばしのお別れをして、自分の席についた。
ほっとするのも束の間で。
頭の中は軽めのパニックを起こしている。
登校中の会話で、最悪の事態に気付いてしまったんだよ、私。
今週、最後の金曜日は終業式ということに。
で、終われば一か月間の夏休み。
そこで気づいてしまったんだよ。
私が幸太郎に告白するタイミングが夏休み中ということに!
~~~ッ、どうしよう!
私、夏休み中にアイツに告んないといけないの?!
マジか。どうしよう。
待って。心の準備まったく出来てないよ。
いまものすごく叫びたい。
でも、この子じゃだめだ。そういうキャラじゃないもん。
とりあえず、窓の外を眺めた。
あ。
また遅刻してるし。
ふっ、体育の先生に捕まってるし。
ばかだなあ、幸太郎。
──君が好き。