タイムリミットは君にサヨナラをするまで。




外はさらにオレンジがかかっていた。



幸太郎との距離は30cm。


だけど足元に伸びる影は重なってて、それが私の心を動かす。



もし生きていたら、告白があの日に成功してたら、私たちは今頃手を繋いでいたかな……。




それはないか。


幸太郎が、私を好きになるのなんて100%以上もないし。


そもそも、好きな人のタイプと私、真逆だからね。




……そう、真逆なんだよね。




あ、そうか。


なんで幸太郎がいまの私とこんな普通に接してくれるのか、分かったかも。




そうだよね。

だって、君がいつか私に言ったタイプに生まれ変わってるんだから。



だから、こんなに優しく普通に接してくれてるんだ。





……くやしい、な。



なんで、私たちっていつも喧嘩ばかりしちゃってたんだろ。



幸太郎のことを考えると最後にはいつもそこにたどり着くんだ。

もう、私はこの世にいない存在になっているのに。







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