タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
「おかしいな」
「え?」
「確かに見えたんだけどな……」
そう言って首を傾げる新太。
なにが、見えたの……?
ほんと怖いよ!?
彼の言っている意味が分からなくて首の傾きを深めた。
すると、手が伸びてきて顔を引き寄せられる。
小生意気な顔がドアップにあって何が何だか余計わからない。
当然、脳内はパニックで。
「ちょ、な、に」
「目、逸らさないで」
ピシャリと制された私はそのまま従う。
ちょっと!?なにこれ。
最近の子ってこんな強引なの!?え?!
やだ。なんかドキドキしてるんだけど。
中学生に。
そ、そんな見られると私落ち着かないんですけどっ。
「やっぱり、俺の見間違いなんかな?」
ポツリと呟きながら離れていく新太にそっと胸をなで下ろした。
よかった。やっと離れた。
訝しげに眉をひそめるとこアイツと似すぎてるから、心臓が壊れそうなくらい鳴っている。