タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
部屋へ戻れば、ベッドにダイブした。
くるっと仰向けになって天井を見つめた。
ふと蘇らせたあゆなちゃんと別れ際。
いきなりのハグにびっくりしたけど、嬉しさがこみ上げて私も抱きしめ返した。
その時の一瞬みえた表情に違和感を覚えた。
今にも泣きそうな顔をしていたような気がしたから。
手を伸ばして背伸びをしていると耳元でヴーヴーと音を聞いた。
着信の相手は、あゆなちゃんからだった。
LINEを開いて既読をつけた。
それから、目を丸くさせた。
丁寧に【今日はありがとう】とあって、お辞儀をしているタヌキのスタンプがあった。
ここまではいいんだ。
次だよ。目を丸くさせたのは。
「うそ、でしょ」
そう口に漏らしてもう一度みた。
【私ね、この夏に松崎くんに告白しようと思ってるんだ】