タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
「別に嫌われてないと思うよ」
と浜仲が言う。
ついでに肩に手を置かれた。
「あんた達ってほんとめんどくさいよねー」
「は、どーゆー事だよ」
「そーゆー事だよ」
はははっと笑いながら意味のわからない事だけ言って彼女は去っていった。
廊下に小さく響くリズミカルな「めんどくさい」が妙に口ずさみたくなる。
ガラリとドアを開けると、眠っている亜優奈が見えた。
近寄りながらさっきのやり取りを思い出す。
「浜仲が俺たちのことめんどくさいって言ってたんだけど、どう思う?」
そう尋ねても返事は当然ない。
近くの椅子を引っぱって座ると少し距離が近くなる。
寝顔を見ながらふと亜優奈からのLINEを思い出した。