タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
「あ、ごめんね?変なこと聞いちゃったね。気にしないで私のことだから。ここにいると人の邪魔だよね。行こう」
そう言った彼女は耳が赤かった。
やっぱ不思議な子だ。
背中を追いかけて隣に行くと肩がビクリと跳ねるのを見逃さなかった。
もしかして拒絶反応?
まあ、あんなこともあったし(佐來さんが変態に襲われてる場面に遭遇した日)。
と思ったものの、暫くすれば会話が弾んでいく。
「歩未ちゃんから聞いた?」
「浜仲?……夏祭りのこと?」
「そう!」
「13日だっけ?でも俺も行っていいの?邪魔でしょ。浜仲嫌がってたでしょ」
「歩未ちゃんが言ったんだよ。松崎くん誘おうって。だから大丈夫だよ」
へぇ。浜仲から……。
え?あいつが?俺を?
おい、浜仲話が違うじゃないかよ。
「それ本当??あいつが俺を誘うとかありえないでしょ」
「本当本当」
ま、マジかよ。
話が違うぞ浜仲!
どういうことだよ!
おまっ、まさか……!