タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
髪は上に束ねられていてお団子ヘア。
首すじがなんか色っぽい。
浴衣は紺色で、桜柄が均一に散らばっている。
暗めの赤の帯が大人っぽさを演出してみえた。
そのせいか、メイクされながら視界に入ってくる歩未の姿になんかドキドキしてる。
私が男だったら完全に落ちてるわ。
と内心ほくそ笑んだ。
「はい、終わり!」
鏡を渡されて見てみると、
さらに可愛くなった私がいた。
「か、かわいい~~」
「ふふ。うん、すごく可愛くできた。よかった」
「あ、や、これはあまりにも別人すぎてね?決して自分を褒めたわけじゃ」
「うんうんいいよ〜。だって本当に可愛いんだからさ」
うぅ。またやっちゃった。
普通に喜んでしまった。
脳裏にうっすらあの人の顔が思い浮かぶ。
はいはいすみませんね!
バカしましたよ!すみませんね!!
あぁ、私また変なことしないか不安だらけだ……。