タイムリミットは君にサヨナラをするまで。

「なんで呼び捨ててるんだよ。お前ほぼ初対面だろーが」

「え、だって」

「いや呼び捨ては有り得ないから本当に。浜仲とかならまだしも佐來さんはダメ」


そう叱る幸太郎は子どもを説得するみたく手で大きなバッテンを作った。

その傍で歩未が呆れてる。

新太は口を尖らせて「分かったよ」とつまらなさそうに応えた。



「でも兄ちゃん。俺、」


そう切り出した新太の表情が怪しく見えてしまった私は慌てて遮った。

そのおかげでなんとか話を逸らすことが出来たんだけど……。


私またやっちゃったかもしれない!


もう夏祭り楽しんでられそうにない予感が……。



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