タイムリミットは君にサヨナラをするまで。


心臓が嫌な音を立てるとともに表情が強ばっていく。

彼がいまどんな表情をしているのか分からないし、見れない。

でも呆気にとられたようなそんな顔はしていると……思う。


怒り任せに言ってしまった。

この姿で約1ヶ月耐えていた私そのものの言動と行動がここで爆発してしまった。




「さ、らい、さん……?」


戸惑った声が頭上で聞こえたのを合図に
私は恥ずかしさと居た堪れない感情を誤魔化すかのように笑いながら後ずさる。



「ご、ごめんねっ……び、びっくりしたよねっ。わ、忘れて?今のはちょっと焦ったといいますか、なんていうか……と、とにかく!忘れて!今のは無しで!」


早口過ぎて自分でも何言っているのか分からなかった。

とにかく誤魔化さなきゃという一心で。


こんなことになるんだったら幸太郎を行かせてあげれば良かった。


私の方が勝手だ。

自分の都合で相手を振り回し後回しする。


バカなのは私の方だ。


だって私逃げてるんだから。



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