タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
夜道をひとりで歩くのは危険です。
という看板を目にして「あ、私だ」なんて呟いた声は小さく夜道に響く。
可愛くしてもらった顔も今じゃ台無しで歩未に申し訳ない。
それに最悪な告白をしてしまったんじゃないかと頭を抱えたくなった。
それでもあれで告白が成立したのか疑問に思うけど、バレずここまで来れただけで十分かもしれない
という謎の満足感。
自分は一体どこへ向かっているのか分からないこの足は不意に止まった。
綺麗な街並みに目を奪われたから。
車が2、3台停めてあるこの空き地に足を踏み入れる。
見事な夜景に声が漏れた。
「綺麗」
こんな素敵な場所があるなんて今まで知らなかった。
この景色もこれが最期だと思うと寂しさよりも悔しさが募った。
「ははっ。なんでかなー。……こんな時に限ってツイてる」
これも私の運命なのかな?
ゼテルアさん。私、ちゃんと出来てた?
この際どこでもなんでもするから、もうそっちに戻っちゃだめかな。