タイムリミットは君にサヨナラをするまで。


顔を上げるとやさしく微笑むおばあちゃんが私の涙を拭ってくれた。

改めて近くで見ると2年前とは思えないほどいつもと変わらない面影に頬を緩ませた。



「……っ、ごめんね、おばあちゃん。泣きすぎちゃった」

「いいのいいの。気にする事ないよあーちゃん。そんな事よりせっかくのかわいい顔が台無しよ」



そう言ってハンカチを手渡された。

ありがとうと受け取り拭いながらちょっとした疑問を打ち明ける。



「おばあちゃん?おばあちゃんは昔から私の事かわいいかわいいって言ってくれるけど、私可愛くないのにどうして?背が高いし、目付き悪いし……」

「あっらぁ!何言ってるの。あーちゃんはずっと可愛いのよ?だって大好きな孫ですもの。この世界でたった1人の私の宝物」



私の疑問に対してサラリと答えるおばあちゃんは嬉しそうに抱き締めてくれた。


なんか泣きそうになった。


大好きな孫だから可愛い。

……宝物、かぁ。

そういうものなのかな、孫って。


なんか私が特別な人みたいでなんか恥ずかしい。

けど、やっぱ嬉しい。



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