タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
2.導かれたその先は
この人は、一体なにを言っているんだろう?
馬鹿なのかな?
自分でそんなこと言っちゃうなんて馬鹿なんじゃないの?
神様?
存在するかもしれないけどさ。
まさか、私の目の前に来るわけがない。
第一、私生きてるもん。
あ!これって夢なのかな。夢だったら納得いく。
私の夢に神様が出てくるなんて、すごいな──。
「あゆなん、全部聴こえてるわよ?」
「へ?」
「もー、あゆなんガード弱すぎ!」
『神様』と自ら名乗る人が頬を膨らませて私の肩を叩く。
痛い!肩、外れる!折れる!
この力強さに本当にオカマなんだなと実感した。
「でしょ?ちゃんとオカマよ」
「あ、自覚してるんですね」
思わず笑ってしまった。
自分で言うとかこの人面白すぎる。
てか、本当に聴こえてるんだ……。