タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
「あゆなん!ほら、見てご覧なさいよ~♪
これかわいいのよっ……うーん!最高!
ほら、あゆなんも!」
前で幸せそうにはしゃぐ人物。
それはゼテルアさんしかいないのだけれど。
微動だにしないでその様子を私はただ眺める。
ほっとしたのも束の間だった。
私に気を遣って離れてくれたんだと
凄く感謝して感心したのに、なにこれ。
まったくじゃん!
全然じゃん!
冷静になれないじゃん!
「ほら~、さっさと食べないと全て無くなっちゃうわよ!」
口にお菓子を頬張りながら言うウザいくらいはしゃぐオカマ。
その浮かれ機嫌に呆れることしかできなかった。
いま私の目の前には、
はしゃぐオカマに、キラキラと宝石のようなお菓子とティーポット、ティーカップがテーブルに綺麗に並べてある。
凄く可愛いし、美味しい香りが鼻の奥をくすぐった。
それをみてつばを飲み込んだ。
手を伸ばして次々と食べていくゼテルアさんを目で追っていると視線がバチッと重なってスッとマカロンを差し出された。