タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
「バラのマカロンよ」
差し出されたマカロンを手に取って、口に運ぶ。
サクッとした食感にふわりと香るバラに頬が落ちた。
「おいし……!」
「でしょう?
さ、どんどん食べてちょうだい!
全て私たちの手作りだから味は保証するわ」
星を飛ばす勢いでウィンクを向けてきたゼテルアさんを一目みて、私は目の前にあるもの全てに手をつけていった。
マカロンにチョコ、ケーキ(まるでウェディングケーキぐらいの大きさだった)、キラキラ輝いたゼリー、おせんべいとその他いろいろ。
すべてが美味しすぎてほっぺたがとろけちゃいそうなくらい幸せな味だった。
最後に念願だった雲のわたあめを食べきって、紅茶を一口すする。
これも今までで味わったことのない美味しさだった。
わたあめなんて一瞬にしてなくなるかと思ったけど違った。
まずはもちっとした食感。
その次に噛むと中で弾けるように甘さが一瞬にして広がっていった。
目を輝かす私にゼテルアさんは笑う。
「ふふ、それもオリジナルなのよ」
「凄くおいしいです!もうお店出せるくらい」
「それ全てお店のものよ」
「ええ!?」
カップを落としそうになった。
それをきっちり両手で支える。
「うそ!これすべてお店のものなんですか!?」
「そうよ。ねぇ、皆さん?」
視線を後ろに向けて言うから私も向くと、そこにはズラリと人が並んでいた。
そこであるところに視線が止まった。
ん?あれって……。