タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
突っ伏したまま顔だけ上げて目の前にある手帳を見る。
あそこで取られるかと思ったけどそんなことはしないでいてくれたゼテルアさんにホッと胸を撫で下ろした。
そんな様子に何を思ったから知らないけど、手帳を開けてみてもいいという許しの言葉をもらって、
いざ開けてみるとそこには何も書かれていなかったというオチ。
そのせいで私はこんな状態に陥っているわけなんだ。
「ねー、これ本当に白紙だったの?」
「そーよー」
「……嘘だね。完全に棒読みだった!」
「……あゆなん、やめなさい。指差すの」
「いいから答えて!」
答えるだけじゃん。そんなに隠すことなの!?
ずるいそんなの。神様だけ知れて、私だけ知らないのなんて。
「その手帳みて私のこと話してたじゃん」
「わかったわよ〜、見せればいいんでしょ」